佐藤志満歌集『黄柑』
歌集後記より(渡辺洋子記)
・・・母は八十八歳を過ぎた頃より、ほとんど家の小庭で、草花や柑橘類の成長を楽しむ生活でした。母自身は身体が老いても、自立した生活を望んでいたため、炊事も洗濯も自ら行い、決して他人をたのみにしたりすることは、ありませんでした。結局一人住いを楽しんでいたと思っています・・・
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歌集「黄柑」編集付記より(秋葉四郎記)
・・・老い衰えた自身を凝視しつつ、懸命に詠い、そして生きた。その崇高と厳粛が本集を貫いている・・・
◆ 発行所 短歌新聞社
◆ 定 価 2500円
◆ 発行日 平成22年12月11日
◆ 歩道叢書
◆ 前集『雨水』につづく佐藤志満の第十歌集(最終歌集)
◆ 平成十二年(八十七歳)から平成二十一年(九十五歳) までの作品を収める。