(写真18葉)






『天眼』〜辛夷(昭和50年作)

(平成19年1月中旬撮影)


                  辛夷と白木蓮

 佐藤佐太郎が目黒に移居して後、「辛夷」と称して作歌したもの(自宅に庭木として植栽されてゐたものなど)は和名「白木蓮」であつた。

○和名「白木蓮」及び和名「木蓮(紫木蓮のこと)」は中国原産である。 中国では、「辛夷」は「木蓮」のことを指す。
○和名「辛夷」は日本の山野に広く自生してゐる(九州、本州、北海道および済州島に分布)。
○和名「白木蓮」「木蓮(紫木蓮)」及び和名「辛夷」とも「モクレン科モクレン属」である。
○佐藤佐太郎は、辛夷と白木蓮の相違を十分に認識した上で、「辛夷」を使用したものと思はれる。

 このペ−ジでは和名「辛夷」の写真を掲載してゐる。


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辛夷は、花の付け根に葉があるのが特徴

























辛夷の実




シデコブシ(四手辛夷)

コブシとタムシバの交雑によつて生じたものと考えられてゐる。
(愛知県、岐阜県、三重県の一部に分布









タムシバ(モクレン科モクレン属)


山野に自生する辛夷に良く似た花に「タムシバ」がある。花の付け根に葉が無い。
(本州、四国、九州に分布)